空き家となっている不動産がある場合、「賃貸として貸し出すか」「売却するか」悩んでいる方は多いですよね。
できれば活用したほうがいいのですが、当然手放したほうがいい物件もあります。
空き家となっていても、大事な住まいなのでどうするか決断するのは難しいです。
賃貸物件として貸し出すか、売却するかの判断は状況によって変わります。
今回は賃貸と売却のメリット・デメリット、また売却するときの方法について解説します。
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まだ「住めるか」を確認する
今日本全国にある空き家の数はおよそ115万件にものぼると言われています。
空き家を放置したままでいると。空き巣や放火の危険だけでなく、人が住まなくなった家屋は劣化するスピードが加速し、倒壊する危険があります。
そのため定期的に人が入って換気を行うなど、管理が必要になり、手間がかかります。
空き家とは言っても、傷み具合はさまざまで、倒壊寸前のボロボロな状態から、築年数が浅く、人が住める状態の空き家まであります。
家自体が古くなく、あまり傷んでいない、そして手入れが行き届いている状態なら、そのまま賃貸物件として貸し出すという選択肢が生まれます。
また空き家になっている期間が長くても、外観がキレイでリフォームを行えば貸し出せるということもあります。
家全体をリフォームすると、費用が高額になってしまいますが、お風呂、キッチン、トイレなどの住宅設備のみを交換したり、壁紙を張り替えたりするだけでも見た目が良くなれば、入居したいという人が出てきます。
そのため自分自身でまだ住めるかという基準で貸し出せるかを決めることができます。
「売る」場合と「貸す」場合を比較する
家を貸すということは誰かに借りてもらい賃料を払ってもらうということです。
まずは貸す前に借り手の需要があるかどうかを調べる必要があります。
所有している空き家が、賃貸需要の高い立地条件であれば、貸しても利益が得られると考えられます。
比較するには5年間借りてもらった場合の賃料の手取り額と5年後に売却した場合の手取り額の合計を、今売却した場合の手取り額とを比べます。
貸し出す場合には内装などのリフォームをしてからでないと貸せないので、この分は経費として差し引きます。
この際、賃料のわりに大規模な工事費用がかかるのであれば、支出のほうが大きくなるので、貸し出すのは難しくなります。
また「毎月安定した賃料が得られるのか」「5年後の売却価格はどうなるか」といった要素も考えて、将来得られる金額を換算します。
売却によって得られる手取り額を計算するには取得費加算や控除も入れて計算をします。
そして、売却した場合と貸した場合の金額を見比べて優れている方を選びましょう。
賃貸が難しそうであれば「なるべく早く売る」
賃貸需要の低い立地であれば、貸すよりも売却したほうがいいでしょう。
今後人口が増える、大きな駅が作られるなどの需要が高まる要因がなければ、土地の価格が下がる可能性が高いので、なるべく早く売却することがおすすめです。
空き家を「貸す」場合のメリット
空き家を貸し出すことで不労所得が手に入ります。
自身がオーナーとして物件の管理や維持を行う場合には、家賃がそのまま手元に入るため、かなりの金額が毎月入ってきます。
家賃の設定額にもよりますが、数万円単位でも毎月安定的に入るのであれば、とても大きなメリットとなります。
また空き家を貸し出すと家を手放さずに済みます。
家を賃貸に出したとしても所有権は持ち続けるため、契約期間が終われば将来的に家に戻ることができます。
貸し出す方法には決まった期間のみ貸し出す「定期借家契約」と賃貸の期間を決めない「普通借家契約」の2つがあります。
空き家に住む予定があれば、契約期間が終わったのちに確実に戻れる定期借家契約を選択しましょう。
空き家を「貸す」場合のデメリット
家を貸し出すときにほとんどの場合ではリフォームしてから貸し出すことになります。
そのためリフォーム工事を行うための費用がかかります。
すぐに借り手が見つからなければ、設備投資が高額になることもあり、投資したからといって、必ず借り手が見つかるわけでもありません。
また維持管理費用、不動産会社への手数料などの費用がかかるため、利益が出ないうえに、マイナスになってしまうこともあります。
また借り手が見つかったとしても、家が劣化するというリスクもあります。
家の経年劣化を防ぐことは難しいですが、入居者の扱いが悪ければその分劣化は早く進みます。
例えばタバコで壁紙が黄ばんでしまったり、ペットのにおいがフローリングに染み込んだりすることがあります。
そのため家に戻ろうと思っても元通り住むために、修繕が必要なことがあります。
空き家を「売る」場合のメリット
空き家を売却したときの一番のメリットはまとまった資金が手に入ることです。
まとまった資金が入れば、住宅ローンの返済や新しい住まいを見つけるための資金として使うことができます。
また株や証券などの金融商品に換えて運用をしても、多くの利益を得ることができるでしょう。
さらに空き家を売却することで、家の管理をする必要がなくなります。
売却後には家の手入れが不要になるので、費用や時間を節約することができます。
空き家を「売る」場合のデメリット
空き家を売却してしまえば、当然新しい買主のものとなります。
そのため戻りたくても戻れなくなります。
また売却するには不動産会社への手数料、住宅ローンの繰り上げ返済などのさまざまな費用がかかります。
家を売却したお金で住宅ローンが完済できなければ、差額分を手持ちの資金が出さなければなりません。
空き家を売るときの3つの方法
空き家を売却するときには主に3つの方法があります。
空き家をリフォームしてから売却
空き家をリフォームして、物件の価値を高めた後に売却する方法です。
空き家を売却するときに、借り手が見つからない原因として「状態の悪さ」があります。
リフォームによって問題点が改善されれば、すぐに買いたいという人が見つかることがあります。
ただリフォーム工事を行うには費用がかかり、コストがかさんでしまうと売却益が少なくなってしまう可能性もあります。
空き家をそのままの状態で売却
空き家に手を加えずに売却するメリットは手間がかからないことです。
そのままの状態で売却するため、リフォームの費用、解体費用もかかりません。
売買の仲介手数料だけはかかってしまいますが、時間やお金をかけずに売却したいという方にはおすすめの方法です。
更地にしてから売却
空き家を解体して更地にしてから売却する方法です。
更地にすると買い手が解体費用を払わずに済み、土地を取得してからすぐに家を建てられるなどのメリットがあるので、買い手が見つかりやすくなります。
また空き家を解体することで、空き家を管理する必要がなくなり、放火などの犯罪も防ぐことができます。
ただ土地は建物が建っていると固定資産税が最大6分の1まで安くなりますが、更地になるとそのように減額されません、
そのため売却期間が長くなれば、負担が大きくなってしまいます。
空き家をスムーズに売るためのポイントとは
境界を確定させる
古い家の境界を確定するには確定測量を行う必要があります。
これは専門の測量士によって行われる測量方法です。
この測量方法では隣人と行政から許可を取る必要があるため、仮測量よりも信用が高くなります。
売却期間を考えて、計画する
空き家を売却するときには、売れないときを見越してスケジュールを立てることが重要です。
空き家は年々増えているので、築年数や立地によってはなかなか買い手が見つからないことがあります。
そのため短期間で売ろうとすると大幅に安くせざる得なくなり、売れたとしても結果的に損してしまいます。
売却期間を長めに見積もって、その間にかかる維持費を用意しておくことが大切です。
空き家の状態把握を正しくする
不動産を売却するときには良いところに目が行き、アピールしてしまいますが、当然悪いところもあります。
マイナスポイントを隠して、売買が成立してから発覚すると損害賠償の請求、契約解除となることがあります。
そのため買い手の内覧時にはマイナスポイントとなる箇所を把握しておき、正しく申告しましょう。
事前に空き家の状態を伝えておくことで、未然にトラブルを防ぐことができます。
まとめ
空き家を活用する方法として賃貸物件にすることは多くのメリットがあるなかで、思ったより借り手がつかない、リフォームしたのに採算が合わないなどの注意しなければいけないポイントがあります。
ただ大前提として、賃貸需要が高いところでないと賃料を得るというのは難しいということはあります。
賃貸需要が見込めない地域に空き家がある場合には売却することがおすすめで、正しく売却することでまとまった資金が手に入ります。
空き家の状態を見極めて、正しく活用しましょう。
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